2025年秋季年末闘争方針(案)

【情勢の特徴】経済のブロック化による恐慌の兆候に直面する世界経済、全国一律最賃制を軸にしたナショナル・ミニマムを確立し国民経済の再生をはかろう

 いま、歴史的な物価高騰と実質賃金の連続低下により、労働者・国民の生活はかつてない危機に瀕しています。石破自公政権への怒りは沸騰し、衆参両院で与党過半数割れという大きな政治的変化を生み出しています。一方で反自民党政治の受け皿として極右・排外主義的政策を掲げる勢力の伸長が続いています。こうした問題のおおもとは新自由主義、多国籍企業の横暴などによって労働者・国民の暮らしが痛めつけられてきたことにあります。今必要な事は、労働組合主導の賃上げを多くの職場で実現し、社会全体に賃上げを波及させていくことです。同時に、最低賃金全国一律1,500円以上の実現、公務員賃金の大幅引き上げ、中小企業支援の抜本的拡充など、政治決断で可能な賃上げを今すぐ実施させる運動を展開することです。

 秋季年末闘争では、すべての職場で年末一時金闘争をしっかり要求したたかうと共に、来年の26春闘に向けて準備をする期間と位置づけます。組合員との対話、アンケートなどを通じ、多くの要求を組合に結集し、「労働組合に入って一緒に要求を実現しよう」と訴えましょう。年末一時金闘争でも、26春闘でも「組織拡大」と「要求実現」を握って離さず、ストライキを含むあらゆる手立てで大幅賃上げと組織の増勢を勝ち取りましょう。

 国民の信頼を失った石破自公政権を退陣に追い込み労働者・国民、そして平和の為に力を尽くす政府を私たちの力でつくりましょう。そのためにも引き続き、市民と野党の共同をすすめ、職場で政治を語り合う文化をつくり、選挙だけでなく、日常的な学習などで組合員が政治に触れる機会を増やします。

1.「全員参加の組合活動」を実践しよう 

(1) 「職場の労働条件・権利の点検リスト」を活用します。職場の組合員の意識を調査し、権利を知り、要求実現めざします。
(2) 年末一時金と諸要求の要求アンケートを行い、要求は10月末までに提出し、回答指定日を11月10日とします。同時に、統一要求書提出運動に取り組みます。
(3) 経営資料開示と経営方針を分析する運動に取り組みます。春闘前段に提案できるようにします。
(4) 職場要求と合わせ、全労連・国民春闘共闘の「はたらくみんなの要求アンケート」や「職場独自アンケート」にすべての職場で取り組みます。一次集約は11月5日(水)、最終集約は1月末としますが、全労連の全国的なアンケート集計に全国一般の結果を反映させるため、1月6日(火)までには集約途中でもその時点でのアンケート結果を送ります。
(5) 26春闘で「物価高騰に見合ったベースアップ・大幅賃上げ」を実現するため、秋闘の段階からストライキを視野に入れた組合員との対話や学習をすすめます。

2. ナショナル・ミニマムの観点で、全国一律最低賃金1,500円以上の実現・中小企業支援、公契約、公務員賃金など社会的賃金闘争強化を
 〜「最賃」パンフレットの改訂など労研と共同で学習運動に取り組む〜

(1) 時給1,500円以上の全国一律最低賃金法制化と中小企業振興をめざすため、学習を継続的に実施し、商店街・中小企業・経営者団体との懇談などに取り組みます。
(2) 引き続き「全国一律最低賃金制の実現を求める全国署名」を重視して取り組みます。署名行動は毎月15日の「ディーセントワーク統一宣伝行動」や、秋から始まる最賃改定時期に合わせた全国一斉宣伝行動などを行います。
(3) 10月11-13日全労連「労働運動交流集会(レバカレ2025)」に積極的に参加し、全国の仲間とともに「対話と学び合い」をすすめ、組織拡大と要求実現につなげます。
(4) 「第12回中小企業交流集会」(旧・中小企業シンポジウム)に参加します。
(5) 有期雇用労働者の「無期雇用への転換・5年ルール」(労働契約法18条)を活用し、引き続き無期雇用への転換を要求し、仲間を増やします。合わせて、一時金引き上げや賃金を含めた労働条件の改善を求めます。
(6) 職場で、同一労働同一賃金の学習を行い、非正規労働者に一時金の支給、大幅増額、手当の支給など均等待遇や処遇改善をすすめます。
(7) フリーランスなど雇用によらない働き方の権利拡充を求めるたたかいをすすめます。また、派遣労働者の雇い止めを許さず、派遣先への直接雇用を求め、同時に正規労働者と同じ賃金・労働条件を求めます。
(8) 公務・公共サービスで働く労働者の賃金改善のために、「公契約運動」や自治体キャラバンなど地方労連の取り組みに積極的に参加します。特に、非正規公務員(会計年度任用職員)の均等待遇を求めます。
(9) 公務員賃金削減に反対し、公務・公共サービスの拡充、公共施設や公共サービスの民営化に反対します。合わせて、すでに民営化された事業について問題を検証し、再公営化等、住民視点での問題解決を求める「公共を取り戻す」運動の構築を目指します。
(10) 医療・介護や福祉・公共の拡充を求める運動の展開を
・マイナ保険証への強行的な移行を中止させ、保険証を廃止させないたたかいをすすめます。
・医療機関への公的助成制度、保健所など公衆衛生機関の拡充、地域医療構想の撤回を求めます。
・若者も高齢者も安心できる年金制度実現を目指すため、マクロ経済スライド廃止や最低保障年金など抜本的な改善を求める署名に取り組みます。
・食の安全安心を求めて、食糧自給率向上の運動に取り組みます。
・安全安心な移動の自由を確保するために「乗客の会」の運動を推進します。

3.争議勝利と職場の要求実現、権利向上を一体のものとして取り組む
 「10・29争議勝利!職場の権利向上!新都労委労働者委員激励!学習集会」(予定)

(1) 職場の課題と争議を結合させ、単なる支援でなく「自らの問題として」争議を捉え、要求実現の一環として秋闘のスタートを切ります。
・親会社ファンドとの団交権を奪還する全国注目の昭和ゴム労組【都労委】
・親会社と発注元(東京電力)に対し雇止め撤回局面を迎えるとともに裁判所の不当判決追及が注目される計器工事分会【都労委】【東京高裁、最高裁】
・フランチャイズ労働者の団交権が認められるか中労委で和解局面を迎える学研教室支部【中労委】
・長年の組合役員差別に対して立ち上がるサクラハチミツ労組【都労委】
・評価制度の名で固定化された差別や格差と闘うアデランス支部【都労委】
・スラップ裁判に対し全国から支援がひろがった白梅分会と「守る会」の闘い【都労委】【東京地裁】
・羽田空港入管業務の民営化の是非が問われる羽田イミグレ分会【都労委】
・熊本法務局で発生した雇止めに立ち上がり全国一般に個人加盟し民法労と協力して闘う熊本・山田さん【都労委】
・年内命令発出を控え、労働委員会への働きかけを強める日本アクリル支部【都労委】
・高知・商工会議所での再雇用差別、医療職場の組合脱退の策動との闘い【中労委】【高知県労委】
・神奈川・ミニサーキットの解雇争議【横浜地裁】
・藝大や大地は和解の局面を迎えています。
 こうした争議の課題は、職場に共通する「合理化」とのたたかいでもあります。争議に勝利することは、職場で働く者の権利を守り労働条件を向上させるために不可欠です。物心両面の支援を引き続き強化します。
(2) 10/3司法総行動、12/3全労連・東京地評争議支援総行動成功に向けて奮闘しよう。

4.要求実現と仲間ふやし、共済を広げる

(1) 10〜12月の「組織・共済拡大月間」で組合員と共済の仲間をふやすため、地方組織と職場で計画を作り、学習や対話など取り組みを進めます。
(2) 女性協議会を発足し、全国一般の女性の交流を進めます。11月29〜30日(土日)の「第70回・はたらく女性の中央集会in愛知」に職場から積極的に参加します。
(3) 職場で対話を進め、中立労組訪問で懇談し、地域に出て宣伝、対話を実施します。
(4) 組織拡大と賃金闘争を一体的に取り組み「要求で仲間を増やし、その力でたたかいに勝利する」運動を重視します。そのために、要求づくりや交渉等、たたかいの各段階において、対話・ニュース・アンケート等を通じた「労働組合活動の見える化」を重視し、未組織の当事者も含めたすべての労働者への働きかけを通じて、仲間をふやします。

5.憲法改悪を許さないたたかいを全力で!

(1) 市民と野党の共闘「総がかり行動」など国会行動に結集し、地方でも引き続き「9の日宣伝」や「毎月19日のいっせい行動」に取り組みます。合わせて、11月3日(日)の憲法集会を成功させ、改憲反対の声を大きく上げます。
(2) 秋季年末闘争の期間に、各職場で全組合員規模の憲法9条や憲法25条(生存権)、28条(労働基本権)など、憲法学習と地域での宣伝行動を行います。署名や集会参加などをすべての職場に広げ、「二度と戦争しない」ことを誓った日本国憲法を守り、活かす取り組みに全力を尽くします。
(3) 沖縄をはじめ全国の米軍基地撤去日米安保条約破棄を求める運動に取り組みます。
(4) 自衛隊基地の強靭化、南西諸島の軍事要塞化、自衛隊の米軍への組み込みなど、平和を壊す動きに反対します。
(5) 衆議院解散総選挙に追い込み、労働者・国民本位の政治に変えるため、職場で「みんなで選挙に行って、政治を変えよう」と訴えます。

6.主な行動(予定)