全国一律最賃制実現に向けた最賃法改正の提言
2022.01.15
梶哲宏(全労連・全国一般東京地本副委員長)
1 全国一律・時給1500円へむけた「最賃法改正案」手引き
2 中小企業の困難打開のテコとしての全国一律最賃制
3 農水作物の価格安定化と全国一律最賃制
全労連・全国一般労働組合東京地方本部
2022年1月15日
22春闘 1 全国一律・時給1500円へむけた「最賃法改正案」手引き
最賃法改正に当たっての考察メモ
1、基本的な考え方――現行最賃法のどの部分を改正すべきか
(1)決定原則は「生計費」「全国一律」
① 現行法は、生計費と支払い能力となっているのを“生計費原則で最賃額を決定するという「原点」に戻す。これを全国一律の最賃額を生計費によって定め、それが人としての尊厳を守りうる暮らしを保障するための法制度であることを明記し(公務員、高齢者等)、一切の適用除外は無くする。
② 適用除外を定めるのに代わる、使用者で支払不能の状態にある中小企業等へ、必要な支払い義務の「減額支援」を行える制度とする。中小零細事業等への取引上の地位改善途上の事業者への減額支援の措置を取り、労働者に対しては全国一律最賃額を全額支給する。※使用者には差額支給する。
そのためには中小企業や零細業が、請負やフランチャイズ本部との契約改善などに当たって、あるいは一般取引関係改善へ向けた共同の行動や団結する権利を保障することをもって独禁法の運用を強化し、実効力の確保をはかる。
③ 最賃決定後に生ずる支払い困難な中小事業者に対しては減額差額の支援をし、取引是正の促進をはかるために、この「改正法」で新たに設置する「最賃委員会」へ申請し、認可の働きかけができる窓口を政府・行政や地方公共団体に設ける。
(2)「国は最賃支払可能な条件を形成・整備する義務を負う」ことを明確化
① 基本条文には、「使用者が最賃支払いの義務を負う」のとあわせて、「国は最賃支払可能な条件を形成・整備する義務を負う」ことを明確化する。あわせて、「中小・地場・経済格差是正や付加価値配分を是正し取引を適正化が必要な地域と対象を指定」することと、「独禁法適用と運用強化」をはかり「(特殊法人など含め)国、地方公共団体の責任の明確化」、「経済団体や大企業の団体の責任」などを国として問うと共に是正促進の責任を明確化しておく。
こうして、各分野が「責任を持って最賃法が円滑に運用されるよう規定を改正」し、現行法で付則として「政府は円滑運用に努力する」項目を、国の責任を明文化し、『施策をとる義務付けにより国は最賃法が実効あるものとなるよう、努める“義務を負う”こと』を法文上も明示する。
② この責任を明文化する改正により、はじめて最賃法違反への正面からの“強い罰則適用”による強力な是正と、バックペイ等を損害賠償できる基準を明確化することによって、弱い立場の事業者に対する発注大企業等からの不公正取引押付けへの責任追及や賠償要求が成り立ち得ることとなる。
(3)こうした改正の下で「罰則は厳しく」
① 現行法は少額罰金で処罰も軽いが、こうした改正の下で「罰則は厳しく」改めることができる。
それは、国が支援・支払い可能な体制づくりの責任を負う中でこそ支払い実行者はこれを遵守する「厳しい義務」を負う関係が生じてくるのであり、使用者たる者が共同社会への責任を果たし得る措置は、支払い可能条件の保障が行われる中ではじめて追及できる。“人の命の尊厳にかかわる”生活基盤条件を犯すことは、重大な人間社会への破壊行動であり厳しく罰せられるべきものという認識が広がるのである。
② 最賃法違反の使用者に対する処罰の減免措置として、取引先・発注側責任によって最賃法違反が発生することが判明した場合は、未支払い分の差額支払いに当って国から支援措置を受けとることができることとする。違反を生じさせた発注者側の責任、取引先の不適正条件押付け責任が明らかとなった場合、違反を生じさせた責任を問い、賠償責任を問うことができる。
2、最賃法改正へむけて具体的にどこに着目するか
(1)最賃決定原則と共に、最低賃金法の原則を「全国一律」「単身の独立生計費」
――人たるに値する暮らしを可能とする最低限の賃金額とする。
① 第一に、「全国一律」で「生計費原則によって最賃を決定する原則とする。
イ)最低生計費とは、単身生計を基準に――人たるに値する生活、すなわち“衣食住の基礎的生命維持生活”の他に、社会人たるにふさわしく“教育、技能、知識、情報などの取得可能な生計と、医療・保健衛生・身だしなみ・娯楽・スポーツ・芸術・文化”などの心身の人間としての恩恵を受け得てはじめて人らしく日々を暮らせるものであり、憲法25条の言う“文化的最低限度の暮らし”といえる。
ロ)又、保険・税の支払いは社会の一員としての担い手たり得ることと言えることから、あわせて、『税制』についても改正最賃制に連動しなくてはならない。
最賃による法定労働日分働いた年収を所得税の下限とし、それ未満は非課税とする。加えて、社会保険によらない社会福祉、社会保障措置を無条件に受けることができるものとする必要がある。
ハ)最低生計費を保障する最低賃金は、“いかなる単純非熟練労働であっても保障”されることを法に明記することが必要である。
② 第二にこの最賃額の支払いの義務付けの上に、――先進国にしてあり得ない今の日イ)本の低水準の賃金社会構造を変え、まともな賃金を支払う社会の形成へ向かうことが求められる。
そのため、㋑都市、地方の経済力格差の是正、㋺最賃支払可能な経済問題と取引の公正・適正化と、㋩日本社会における価値の配分の適正化の実現は不可欠である。
この点に「国は責任」を持ち、その実現のための政策を行う義務を負うのであって、最賃額を遵守できる経済関係の形成に向けて国が責任を負うことを規定化することが欠かせない。これが最低生計費の保障と支払い義務を使用者に強く課すという根拠となる。
ロ)改正最賃法は、中小企業・零細事業に減額支援の措置をとることができ、その差額は国が補てんする規定が新設されることが不可欠である。
なぜなら、一つは、現行最賃法のランク別時代に生じた中小企業・地場産業・小規模事業の賃金支払い能力の劣化が社会構造化・固定化しているのに対して、国が経済関係の適正・公正化と価値の適正配分にむけた是正措置をとり、それが充分に効果を示すまでの間、一定期間支援の必要性があるからである。なお、自民党最賃議連は全国一律に最賃が到達する間、10年支援が必要と述べている。
ランク制を廃止し一律制移行しても十分に経営できる経済関係の実現までの5~10年間は、国が年度計画に基づいて中小企業経営者が支払う最賃額と全国一律額の差額を支援すること。つまり、人件費の支出不足分は国庫から出し国としての責任を果たさせることである。国が不足を補てんする中で賃金を受け取る(働く)側はその間も全国一律の最賃金額を受けることができ、中小・地域に支払い責任を課せられるまでの間は一部支援を受けつつ、事業の活性化をはかるものとすることである。
二つには、災害や感染症パンデミックなど社会の突然の混乱が発生した時は、全国最賃が安定的に運用される経済関係になった時でも中小には支払い困難が生じ得る。その場合には期間限定の支払い猶予と最賃全額保障する措置を組み込むことが必要である。
◇減額支援措置を受ける対象について
(イ)資本金10億円以上の大企業、大企業が出資し支配株主となっている中小企業、フランチャイズ本部企業、大企業が出資比率20%以上50%以下の持分法適用関連会社とする中小企業(大企業が単数又は複数で支配株主団を形成する中小企業を含む)は減額支援措置の対象としない。
(ロ)国際市場で、例えば自由化措置により特定の産業や企業が困難に陥り是正して機関を要する時や、再生措置の法的決定を受けている事業再建中の企業は、法的事業再生を促進すべく事業や企業の規模によらず最賃の「減額支援措置」の対象とする。
(ハ)地震や自然風水災害や大火災により被害を受けた地方や特定事業者に対して、最賃の「減額支援措置」をとり、国が賃金の直接支援措置をとることができることとする。
(2)最賃法における決定機関および最賃関係機関の運営
① 決定機関は、現行の審議会方式による目安提示、政府厚労省が決定するのでなく、「最賃委員会」(旧四野党法案で提起)を設立し、政府・行政からの独立性をもって決定する。(労働委員会方式参照)
従って、今の審議会は廃止し「最賃委員会」を置く。
(イ)中央最賃委員会、都道府県別に地方最賃委員会
(ロ)労働委員会同様に公・労・使で構成し最賃額を決定
(ハ)減額支援の対象を「最賃委員会が審査」、調査は人事院、地方ごとの人事委員会の一部機能を併合して「最賃の為の調査」を実施し政府の「減額支援の実施の監督」を担う。
(減給支援対象の事業への実施状況や各地地方の事業者への支払い支援減額措置の審査・決定をし、政府と各地方および労働組合団体と経済・経営団体へ通知。企業事業者側が減額支援を求める場合は、中央・地方の最賃委員会へ申請し、中央・地方の最賃委員会は政府と対象の地方最賃委員会を通じて直接的賃金支援を行うが、減額支援要望のとりまとめは、経済団体ないしは、同業団体やグループで、国としての減額支援措置は政府、地方公共団体が一体的に担い実施する。)
② 中央最賃委員会は毎年全国一律の最賃額を決定する。
・労働生計費調査局 通年
・企業実施把握調査局 通年
・国際賃金動向調査局 通年
公労使委員で構成する人数は別に定め、任命は労働委員会方式に準ずる。
※地方最賃委員会 拠点局型
3、人らしく暮らせ、日本の賃金水準を国際比較でも恥ずかしくない水準に引上げるために、労働生活の向上となる最賃の全国一律化と大幅引上げを直ちに実施!!(2021年現在、G7の国では下から2番目の賃金水準、世界の先進・中進国の中でも低位)
(1)困難に直面する中小・零細事業者の減額措置については、現行法の下であっても今すぐ実行可能であり支払い可能条件の確立にむけて
(イ)取引改善の支援措置を、国・自治体に求め、議会には立法措置を求める。
・フランチャイズ本部との交渉権の保障
取引改善要求での団結権保障、グループ化や共同化による団体行動権行使を理由とする契約解除禁止の措置を求める――独禁法の実効ある運用
・個人請負における団結権、団交権、団体行動権を保障する国会決議を求める。
(ロ)現行の中小企業への「下請振興基準」に基づいて最賃の引上げに伴う発注者、親元企業に対する取引改善について促進措置をとること。
・政府、自治体(公共事業体)は振興基準による改善の周知をはかる。
・公取の機能強化(人員増など)と公取や経産省、自治体産業経済局が取引改善110番をつくる。
(ハ)現行法の範囲内でも株主を弾力運用し最賃の減額支援措置をとることで、コロナ下の中小・零細業支援をはかる。
(2)全国一律最賃の具体化までの「今の過度期」で取組むべき課題はなにか
(イ) 各地方、現A~Dランクによる格差が全国一律化で是正されるまでの間、
一つは、上記支援措置をとる。二つには、全国の最賃の減額支給支援終了までの計画の上に、地方ごとの減額差額支援を地方最賃委員会がどの期間でどう是正するのか計画を準備。――新たに設立されるであろう地方最賃委員会に「差額是正計画、是正終了や法的再生企業への即応体制準備」などを――法改正前から今の最賃審議会、厚労省は検討素案の準備をするよう求める。
(ロ) 最賃の全国一律化までの間、現行法の下の引上げは「大幅一律引上げ」とし、「減額支援措置は現行法に明記されてなくても実施することを要求していく。申請先は審議会と労働局宛てとする。
(ハ) コロナ下での中小零細業臨時支援法を制定し、賃金の支払い支援を行うことを求め、取引改善を求める中小企業やフランチャイズ加盟業者、個人請負に対して、一つには、団結権や交渉権を認め、取引改善のため事業者が共同するのを後押しし、発注元フランチャイズ本部などを独禁法の運用強化することを通して交渉に応じさせる。二つは、直接支援をコロナ補助金支給や未払い賃金の立替え支払い制度を活用してすすめさせる。
以上
22春闘 2 中小企業の困難打開のテコとしての全国一律最賃制
コロナ禍の下で疲弊した経済の打開を、全国一律最低賃金「時給1500円」実現をテコに
~地方、地域、中小企業の事業改善を‼~
【はじめに】
私達、全労連・全国一般労働組合は、中堅企業をはじめ中小零細企業、地域・地場産業、サービス業関連の職場を主体にした労働組合であり、多くの職場は少なからず経営困難に直面している。その利益は薄く、赤字であったり将来展望を見通すことが困難な状態にある。
こうした現状に向き合うからこそ、今すぐに最低賃金を全国一律に移行しかつ大幅に引上げ、そのために様々な制度改善を同時に行うべきと考える。つまり、
- 時給1500円、月例25万円以上の最低賃金により、人心地がする普通の暮らしを実現すること。
- 国はこの最低賃金制の改善とあわせて、中小零細企業、地域・地場産業への支援措置として、次の措置をとること。具体的には、次の措置が求められる。
(イ)最低賃金支払いの直接支援や社会保険料負担を肩代わりでの助成と、金融機関や自治体の協調の下で中小零細企業等の支援振興助成をすすめる。
(ロ)中小零細企業にも最低賃金の支払いを法制度で強制するのだから、中小零細企業等が賃金、自家労賃、経営管理対価の上昇分を取引単価に反映できるよう、価格決定力を保障する。すなわち、中小零細企業に最低賃金支払可能な取引関係として「適正価格決定力」を保障する措置をとる。
(ハ)ただし、大企業とその系列子会社や国・自治体からの委託企業は、大企業や国の責任で1500円最低賃金への対処を義務付け、助成対象からは除く。
【1】日本商工会議所が指摘する、中小零細企業は”最低賃金引上げが困難”なほど“経営苦境に陥っている”原因は何か
=中小零細企業の困難な現状は何によってもたらせられたのか=
(1)中小零細企業は効率が悪いから経費が高くついて利益が出なくなったのではない。
①中小製造業や地域・地場産業の側から見ると、集積施設や技術・開発力に見合う取引単価が保障されていないため、地域・地場の経済と社会で果たしている役割に相当する価値の再配分がなされていないのである。
②大企業などは多くの下請けに対して取引単価の切下げ要求一辺倒であり、中小企業振興基準でいう「最低賃金や賃金相場上昇にともなう単価引上げ」は、実際には適用しなくされている。
③国や自治体の公共サービスの受託では、現在の安い最低賃金をベースに予定価格が決められ、入札での選別排除を逃れるために最低賃金に張り付いた契約が繰り返されている。
④2000万人以上の労働人口を擁する流通サービス分野では、川上から川下まで大企業とそのグループ企業による(イ)価格破壊(定価廃止)と賃金の買い叩きと、納品物(商品)の買い叩き、(ロ)不当廉売や経費転嫁、市場支配力による価格コントロールで中小零細企業の駆逐・排除を進め、(ハ)不公正競争と不適正取引きが支配的となり、(ニ)中小零細加工業や中小零細卸業は破綻の危機に陥っている。
⑤全般にわたって、低成長移行と共に付加価値配分は大企業へ偏る構造となってきたが、特に流通サービスの変遷・推移にその傾向が顕著と言える。
(2)中小零細の事業悪化の原因を取り除くには、「全国一律、大巾な最賃引上げ」をテコにして支援を‼
=中小零細企業にとっての公正競争条件の実現には、法的な強制力(=生存権、勤労権)をテコにした賃金・労働条件の最低限保障引上げが不可欠=
①憲法25条の実現は、全国一律最低賃金の支払いの義務づけがまずあり、これを可能にするための経済条件を確立すること。大企業などが“不当な取引条件を押付ける“などしてこの経済関係を破壊することを禁じられなければならない。
(イ)中小零細企業が最低賃金を支払えない状況は、殆んどが価格決定力を大企業のみが持っていることに起因しており、その現状は是正されるべきである。
(ロ)下請振興基準(下請二法)における最低賃金等の上昇にともなう取引条件改定・引上げの大企業に対する義務付けは、製造・流通サービスなど分野を問わず中小零細企業全般に適用されるべきである。
(ハ)地方・地域社会の保全と自然環境(森林・海・河川・中山間地や耕地・居住可能地)の保全という点からも、国力をたくわえるという点でも、中小零細企業、地域・地場産業、農村・漁村は大きな役割を果たしている。
この点で、SDG‘sの具体化として、税財政や公共事業などの社会的措置による富の再配分が必要である。大企業のいう効率や利益だけで価値配分を行うべきでない。
これらの施策をすすめるテコとして全国一律最賃制を位置づけ、国民生活の最低限保障(ナショナル・ミニマム)の形成への一歩を踏み出すことが求められている。
よって、“中小零細企業の苦境打開の後に最賃・賃金を引上げる”のではなく、「時給1500円への大幅な最低賃金是正を、生計費原則に沿って全国一律で実現することをテコにして、中小零細企業等を正当な経済的位置に是正し保障」してゆくことである。
【2】全国一律最賃制をテコに、中小零細・地方・地場産業の支援措置と公正取引条件をどう確立すべきか
(1)仕入れ、販売先の多くが大企業であり、運輸などの受注先は大手企業が多数である中小零細企業(製造・運輸など現業分野)等に価格決定力を保障するために、中小企業は同業グループや協同組合などが共同して、賃金・自家労賃上昇分等を取引単価改定に反映する場合は独禁法の規制対象としない。
(2)大企業を通した安価な輸入製品との競合と、大企業を通した高価な原材料の輸入
① 国内製造業と技術・開発力保全のために、中小零細企業の製品への国による価格支援措置が求められる。
② 国内中小零細企業からの調達を優先する企業に対する助成―――などをEU諸国の農産物価格支援(輸出振興目的での国内生産支援)方式なども参考に取り入れる必要がある。
③ 農林水産物や化石燃料輸入に対しては、環境税を負担させ、中小零細企業支援の財源とする。
④ 海外生産物の輸入品が人権侵害・奴隷労働を活用したものである場合は、輸入禁止または遡って高い税率をかけて負担させる。
(3)製造サプライチェーンや流通サービスにおける大企業の市場支配と価格支配を規制し、中小零細企業、地方・地場産業を守り、最低賃金の支払い条件保障のため、次の中小零細企業擁護の措置を取ることが求められる。
① 独占禁止法運用強化のため、「買いたたき、不当廉売防止法」を制定し、大企業の格差是正、国民や地域との共存を実行させる。
② 「最低賃金と労基法の遵守」を損なうことになる取引条件の規制―――総合商業ビルや大型店舗の営業時間規制、閉店・休日義務の法制化、大企業のチェーン組織等の“年中無休”“24時間営業”をやめさせる、低単価・利益圧縮による最低賃金・労基法違反は取引先大企業の責任とする―――等、親会社・発注先大企業の責任での改善の義務化等の措置。
③ 流通サービスにおける(イ)大企業によるリベート、協力金等の差別取引防止のため、オープン取引、仕入れの機会均等化、(ロ)作業補助や要員の配置を強制する取引関係の是正、独占禁止法違反の告発者の保護と損失補てん、損害賠償責任を規定すること、(ハ)流通のセンターフィー等大企業が偏って利益を取得することを禁止し、監視と罰則を強化すること。
【3】農漁業等、自営業の自家労賃と個人請負労働者、協同組合や高齢者人材センターと最低賃金
(1)農漁業産物の価格の適正化
① 自家労賃保障
(イ)卸売市場制度とセリによって適正価格が決定され、(ロ)自家労賃割れの価格暴落に対しては価格保障と生産調整の機能を復活させることで実現する。
② 自家労賃は最低賃金を下まわらないこととし、(イ)米価では、政府買い上げの備蓄米は最低賃金を下まわらない自家労賃を積算労務単価に適用して買い上げ価格を決定。(ロ)これを参考にコメの出荷では農協または農民グループで共同して適正価格を設定して販売することを独占禁止法の規制対象にしない。
③ 農漁業等と地方・地域社会、自然環境保全のために、これらの産業を社会財産として保全・保護し基本法などを見直し改善する。
(2)自営・商工業について、①最賃を基礎にした自家労賃の保障を可能にする標準価格を社会的に形成するため、消費者・納入業者や当該事業団体等で形成。
(3)個人請負や労働者協同組合における最低賃金の役割。
今日では、「働き方改革」の中で個人請負労働がILOが規定するところのインフォーマル(非公式)経済等でありながら一般的経済関係に組み入れられている。しかも労組法の対象外とされたり、更には労基法や最低賃金の適用外とされるなど、まさにインフォーマル経済そのものとなっている。
ILO・204号勧告では、個人請負などのインフォーマルな労働は順次フォーマルな経済関係へ移行することで、ディーセントワーク(人間らしい労働)の実現となるとしており、「社会的保護の対象」であると規定している。
すでにEUでは、個人請負は無権利(最低賃金、労基法の適用外)ではなく、社会的保護の対象としている。
① 請負における時間単価月例収入は、経費を除く正味収入が(イ)単純非熟練労働であっても最低賃金を下まわらない(ロ)熟練賃金は社会的熟練賃金相場を保障され、(ハ)労基法に準ずる労働条件が支えられなくてはならない
② 労働者協同組合、高齢者人材活用センター等においても、この労働者としての基本条件は保障されなくてはならない。
③ 社会的保護の域外の労働が増えるほど、一般の労働者の働く条件は資本主義的競争関係を通して負の影響を与えてくることに留意しなければならない。
以上
22春闘 3 農水作物の価格安定化と全国一律最賃制
「最低賃金の改正をテコに農作物の価格保障をめざす」
労賃、賃金の上昇分を適正価格で保障するかが農家の生活改善の道
農業関係の皆さんも最低賃金という言葉を良く耳にすると思いますが、それは農家の家族がパートにでても時給計算して「〇〇〇円」以下では働かされないということです。
「時給〇〇〇円」としたのは、今の日本の最低賃金法では、全国各地方の最低賃金が都道府県別にA、B、C、Dと4ランクに分けられ、各都道府県別に最低賃金が違うからです。上は東京都の最低賃金(最賃)が1041円、下は高知県・沖縄県が820円、東北から信越はおおむね821円から877円、関東近辺は茨城県879円から埼玉県956円です。
| 都道府県名 | ランク | 改定額 | 引上げ額 | 目安との比較 | 都道府県名 | ランク | 改定額 | 引上げ額 | 目安との比較 |
| 北海道 | C | 889(861) | 28 | 滋 賀 | B | 896(868) | 28 | ||
| 青 森 | D | 822(793) | 29 | +1 | 京 都 | B | 937(909) | 28 | |
| 岩 手 | D | 821(793) | 28 | 大 阪 | A | 992(964) | 28 | ||
| 宮 城 | C | 853(825) | 28 | 兵 庫 | B | 928(900) | 28 | ||
| 秋 田 | D | 822(792) | 30 | +2 | 奈 良 | C | 866(838) | 28 | |
| 山 形 | D | 822(793) | 29 | +1 | 和歌山 | C | 859(831) | 28 | |
| 福 島 | D | 828(800) | 28 | 鳥 取 | D | 821(792) | 29 | +1 | |
| 茨 城 | B | 879(851) | 28 | 島 根 | D | 824(792) | 32 | +4 | |
| 栃 木 | B | 882(854) | 28 | 岡 山 | C | 862(834) | 28 | ||
| 群 馬 | C | 865(837) | 28 | 広 島 | B | 899(871) | 28 | ||
| 埼 玉 | A | 956(928) | 28 | 山 口 | C | 857(829) | 28 | ||
| 千 葉 | A | 953(925) | 28 | 徳 島 | C | 824(796) | 28 | ||
| 東 京 | A | 1041(1013) | 28 | 香 川 | C | 848(820) | 28 | ||
| 神奈川 | A | 1040(1012) | 28 | 愛 媛 | D | 821(793) | 28 | ||
| 新 潟 | C | 859(831) | 28 | 高 知 | D | 820(792) | 28 | ||
| 富 山 | B | 877(849) | 28 | 福 岡 | C | 870(842) | 28 | ||
| 石 川 | C | 881(833) | 28 | 佐 賀 | D | 821(792) | 29 | +1 | |
| 福 井 | C | 858(830) | 28 | 長 崎 | D | 821(793) | 28 | ||
| 山 梨 | B | 866(838) | 28 | 熊 本 | D | 821(793) | 28 | ||
| 長 野 | B | 877(849) | 28 | 大 分 | D | 822(792) | 30 | +2 | |
| 岐 阜 | C | 880(852) | 28 | 宮 崎 | D | 821(793) | 28 | ||
| 静 岡 | B | 913(885) | 28 | 鹿児島 | D | 821(793) | 28 | ||
| 愛 知 | A | 955(927) | 28 | 沖 縄 | D | 820(792) | 28 | ||
| 三 重 | B | 902(874) | 28 | 全国加重平均 | 930(902) | 28 | |||
(厚労省:2021年度 地域別最低賃金の全国一覧(単位は円))
<農家が働きに出て得られる賃金の最低限保障は、この表の金額です>
これを見ての通り、都市部は1000円前後(東京で1日8時間21日働けば約17万5000円が最低限保障。しかし例えば、青森で働けば(822円×8×21日≒13万円)が最低保障賃金ということですが、額の低さと共に何故この格差なのかが、今、問題になってきている訳です。
(注)全労連など日本の労働組合機関が実際の生計費調査を行ったところでは、働くだけの収入で、普通に人が一人1ヶ月生活するのに必要な額は、(4年前の調査で)青森が月に23万円以上が必要。東京が2019年調査で約25万円。全国的にはほぼ24~25万円という横並びの結果となっています。ここから「最賃は全国一律で」「時給は1500円以上の最賃を実現しよう」という声があがってきている訳です。
農家の現実の暮らしを見ると、農家は一人家族が少なく、多くは夫婦や2世代や3世代が一緒に家族を形成し自営で農業しながら家族の誰かが働きに出ています(かつて60年代からは冬の時期、都会へ出稼ぎに出ていた名残は今もあるが)。
従って、農家では“いくらでも現金収入になれば良いという気分”で賃金よりも身体が保つかどうかを心配する向きも少なくないが、アルバイトにしても雇用は時給について最低保障額がこうして法で定まっていている。労働条件も労働基準法があることは知っておかなくてはなりません。手間賃働きでも働けば同じ法律の下での保護になります。
<農業だけではなかなか食っていけない今日、この最低賃金が改善させるかどうかは働きに出ている農家が増えている中、労働者にとってと同様に最低賃金の改善がどう進むのかは生活に直結する話です。>
今の最賃法の下での地方毎のこうした大きな格差は、「都会に出れば高い賃金がもらえ、地方に居れば賃金水準も低い」ということで、家族の中にも若者や男手の働き手の中心が農村離れすることが生じやすくなって、地方はますます疲弊。繁農期や収穫期には手伝いやアルバイト要員が確保できない状況が生まれ、人手が足りず、臨時のアルバイト雇用するにも最賃レベルの金さえ支払えないので、外国人労働・研修制度に頼ったりということで、最賃格差が更に地方の力を失わせ、もっと格差を拡げことになっています。
今の社会の課題は、地方別のバラバラの最低賃金を
「全国一律」(自民党議連の言う一元化)の最低賃金への改正めざすこと
反対にこれが改正され、全国どこで働いても同じに暮らせる一律の最賃となれば、地方の農村部の人口減少は今ほど加速しなくなる。“地産・地消”の取組みも地方、地域の購買力が今より上昇し、売り先もある程度確保されるなら、この取組みも現実性を持ってくる。そうすれば、都会に出なくても近場に働きに出られるし地域も活性化するということになります。
今、主な野党は「全国一律」「時給1500円の最賃」めざすと方針をかかげています(立憲民主、共産、社民、れいわ)。掲げる額は異なるが「全国一律」化は国民民主党も同じで、自民党も最賃議員連盟が最賃の「全国一元化」ということで、おおむね与野党とも一致してきています。各党に共通しているのはもう一つ、現行最賃法(ランク別)を一律(一元)に改正した時、差額を現金で国が補填して改正をスタートさせると言っている点です。
なお、維新は党として「最賃制は廃止」として救貧措置として6万円支給で打切りとするベーシックインカムを掲げ、企業の自由を束縛しないという政策を掲げている。
地方からの労働活力の都市への流出と過疎化が進むのは、農業を担っている地方、地域が脆弱化していることと一体です。またSDGsの観点からも山林や河川等耕地と自然条件のバランスを保っていく上でも耕地と山林保全で環境浄化の自壊作用を高めなくてはならいことを考えると、地方生活の安定を促すべく、最賃の全国一元化=一律化の法改正は重要であると言えます。
次に、ところが今、農家にとって問題なのは、最賃は米を作っても野菜作りに専念しても、家族農業が充分な収入にならなくなって、食っていけないと言われてきていることです。今年の米生産者の売渡し単価も暴落。野菜も時期と品種によっては出荷しても箱代にもならない安値になったかと思えば、出荷集中時に人手が確保できない、時給1000円は払わないとパートにも来てもらえないのに、とても賃金分など捻り出せない価格にしばしば大きく下落します。
しかしスーパーでは米も野菜も安定した価格で店にならび、農産物は安くて当たり前にされている。どうなっているのでしょうか(確かに農家から見ても買う立場から言えば“生活が収入圧迫受けている今の状況下では、特に安いものを安いものをと求める”ことになる)。
農家が苦しいのと反対に大手ブローカー、スーパー等は世間の貧困化を当て込んで、仕入れでは安く安く買い叩いて儲け、大手スーパーや仕入れ流通大手卸などが卸市場のセリは通さずに直接生産者からの相対取引で一般農産物についても徹底した買い叩きで仕入れ、それを普通の小売店よりも安く売り、消費市場を占有(不当廉売)、流通市場を牛耳っているのが見えます。こうした中で農家は犠牲に耐えられないところまできている。
米・野菜はじめとする農産物の買い叩きとは一体、何を買い叩いていることだろうか
<価格の保障で自家労賃、手間賃の保障を!!>
「手間賃も出ない安値」とは、よく言われますが、この買い叩き安売り構造は、農家の家族労賃が買い叩かれていることであり、出荷しても箱代も出せないというのは、(採り入れのアルバイト支払い分は払わないと出荷できないから)家族分を削ってアルバイト使って出荷したら、赤字になって農家の家族労働はただ働きで箱代を支払っているということでないでしょうか。
「作物づくりに使った「費用」「作付や取入れ時の自家労賃やアルバイト料」は、取引価格で回収されなくては農業は続かないものに、これを買い叩かれて持っていかれる、それが買い叩きです。
ブローカー側の乱暴な買い叩き、それは農家の犠牲の上に立った仕入れ、大手業者やスーパーは安売りをし、商売を拡げるのだから、充分に利益を取って栄えている。そしてスーパーの店員さんもパートばかりで正社員は一握りでしかも低賃金。労賃を買い叩く、これが価格破壊の正体です。
生産物仕入れという出発点でのこの買い叩きで、低賃金の生活弱者を当て込んだ不当廉売。この両方の害悪を無くすため、各地で産直にチャレンジしたりするけれど今の消費市場の末端小売の扱いは80%がスーパー、コンビニ、大型店系列の扱いという、大手資本による小売り流通経路の支配下に納まっているという現実。生産者は、この壁にぶつかって“安売り競争の渦の中に引込まれ、結局は産直も力を発揮できないもとになっている。地産・地消というが、農村にまでスーパーの市場独占(進出)の中で、買い叩かれた農家でさえ足りない野菜をスーパーで買って暮らし(生産者も流通支配による犠牲者)、かかった肥料代や機械機器の買い替え費用、農地の管理費、そして家族労賃や就労労働賃金を適正な価格による取引でもって回収し、その支払いをまともな価格での販売で充当するのがどうしても必要なのです。
では何を基準に不当な買い叩きと言うか。それは「適正な賃金」の支払い可能な価格。
最賃さえも支払いを可能としない価格押付けこそ不当な買い叩き
普通の暮らしを可能とする賃金、手間賃を保障する価格での公正な取引関係を求める、その適正という最低の基準を判定する上で最賃制の意義があります。最低賃金が支払えない価格での取引は、強い力を持つ(優越的地域にある大手企業等の)側の優越的地位の濫用で生じています。
価格見積もりの際の諸費用と労賃について最低賃金以下の積算労務単価を基礎にした取引は、買い叩きであり、その防止の対策を取るべきです。(消費者は安い方が良くても)生産者販売価格の中に労賃が、最賃を下回る積算労賃による取引は、買い叩きであり不当廉売である。(過剰生産物などの消化は、特別ルールの中でしか売ってはならなくすること)。買い叩き、不当廉売防止法で独禁法を強化し、農協、出荷組合、農民団体など弱者が最賃を作物へのまともな単価づけを要求する行為は、独禁法の取締対象としないことを法で定めることが求められます。
◇ これを可能にするのは、今の最賃法を改正して全国一律にし、適正に引上げると共に、現行最賃 法の付則でいう『政府は最賃法の円滑運用に努力』だけでなく『最賃支払い可能な経済関係確立の義務を負い関連施策に責任を負わなくてはならない』という条文を本則に入れることです。この点が全労連・全国一般や東京の労働組合団体でも大きく問題になりはじめており、中小企業家の中にも声が出ています。最賃法の改正はこの点でも切望され始めています。
改正最賃法をテコに
農産物、米、小麦や穀物、野菜、果物などの適正価格の要求実現と
卸売市場制度のセリ機能回復と連動させた価格保障制度実現めざす
最賃法改正によって欧米並み「全国一律、大幅な引上げ」と価格保障との連動などを備える法律にすること。実際に農産物の適正価格を追求すると、2つの問題にぶつかります。
一つは、適正な自家労賃や農作業賃金が農産物代と共に積算され、平均的事例でいくらの単価格が最低限なくてはならないか、「積算方式での価格」というのがあります。
その場合の自家労賃、農作業賃金が最低賃金と連動することではじめて積算の妥当性との点で根拠が生じてきます。
二つには、つい最近迄は農水産物は、卸売市場法にもとづいて、公設の卸売市場に集荷されセリにかけ卸市場を通じて問屋仲卸から小売へと流通する。即ち市場外での取引は規制され政府の価格保障制度と連動することで、買い叩きや不当廉売防止、生産者保護と消費者への安定供給が指向されていました。
<現行最賃法のどこを改正するか>
ところが、今の最賃法では、〇〇〇円以下で雇用すると違反となって使用者が処罰の対象となるが、最賃支払い不可能にするような取引関係の強要を是正したり、取引による付加価値配分を適正化する政府行政の責任がどこにも規定させていない。
この点で最賃法を改正しさえすれば、買い叩きは防止できることになります。
野菜、果実などについても最賃を積算単価にして最低保証価格を決めることになれば、相場がこれ以下なら価格保障し、最賃レベルの賃金、自家労賃が支払えない状態(天災等不作)の時は最賃の支払い義務を減額し差額を政府が現金で補填支給する。この方式だとWTOや自由貿易協定にしばられずに農家を保護することができるのです。
まず関心も高い米について、政府の備蓄用買い上げは最賃を積算労務単価に据えて買い上げ単価を決める。すると最賃の時給額1000円だと1俵60㎏の農家売り渡し価格が2万円を超えるのが、最低ということになる。これで市場相場をリードし政府に価格保障を行わせる。全国の最賃が一律に1000円以上になれば消費購買力は少し上昇し、景気も上向いてまともな価格で米を買って生活していくように市民生活に変えるわけです。
一昨年から本格化した卸売市場の事実上の停止とも考えるセリの縮小、
物流センター化をやめさせる
卸売市場法改悪で農水産物の「卸売市場」が適正価格決定と集荷コントロールなど本来の力を無くし始めた。大事な市場機能であるセリ縮小し相場の適正な決定をはがす本来来の力を失効され市場外での直接売買や相対取引で価格の自由決定を野放しにするものになっている。再度卸売市場を通じ規制できるようにする。
相場が最賃を基礎にした適正価格以下となった時に価格保障を行う等が可能となるよう卸売市場機能を回復すること、この事と最賃法改正によりまともに自家労賃や賃金分をも含んだ価格で取引できるように積算し基準を設ける。その上で、セリと価格保障制度の運動によって農家の努力がむくい、これと値付けが可能なように改善し、農家のただ働きを前提とするような米・農産物が異常に安いという状態をなくすことです。
労働者・消費者と生産者・農民が国民生活の最低限保障を進める軸となる全国一律最賃制を実現するという点で「共同」できることが次第にハッキリしてきています。
以上
引用
①22春闘 1、全国一律・時給1500円へむけた「最賃法改正案」手引き
最賃法改正に当たっての考察メモ
2021年10月16日作成
全労連・全国一般東京地方本部 副委員長 梶 哲宏
②22春闘 2、中小企業の困難打開のテコとしての全国一律最賃制
コロナ禍の下で疲弊した経済の打開を、全国一律最低賃金
「時給1500円」実現をテコに ~地方、地域、中小企業の事業改善を‼~
2021年7月24日作成
全労連・全国一般東京地方本部 副委員長 梶 哲宏
③22春闘 3、 農水作物の価格安定化と全国一律最賃制
「最低賃金の改正をテコに農作物の価格保障をめざす」
労賃、賃金の上昇分を適正価格で保障するかが農家の生活改善の道
2021年11月24日作成
全労連・全国一般東京地方本部 副委員長 梶 哲宏
